小学生の頃から憧れていた教職の道。
憧れが明確な目標に変わったのは、中学時代の恩師に出会ってからです。この先生は私の部活の顧問で、とても厳しい人でした。でも、勉強面だけでなく、基本的な礼儀なども指導してくださったので、先生のおかげで人間力を磨くことができたと思っています。「私もこの先生のようになりたい」と心から思うようになりました。
経法大へ入学後、私はさまざまな教職課程の授業を履修しましたが、どの授業もレベルが非常に高く、最初はついていくのが大変でした。実践的な授業も多く、「教育相談論」という授業では、生徒からの相談への対応方法を模擬相談を通して学びました。
内容としてはいじめ問題や進路相談など、多岐にわたるケースで模擬相談を実施し、現役の先生からフィードバックをもらって改善点を洗い出すというものです。相談内容に対してどうしてもアドバイスをしたくなってしまいますが、相談者は解決策を提示してほしいのではなく、話を聞いて寄り添う相手を求めていることが多いので、相手を受け入れる姿勢の重要性や、傾聴することの大切さを学びました。
「社会科教育法」などの教育法を学ぶ授業では、実際に模擬授業を自分たちで行う実践形式がメインでした。クラスメイトが生徒役となって授業を展開していきますが、頭の中でイメージしていた通りにいかず難しさを感じました。また、自ら情報を収集し、資料を作成して授業を組み立てるので、かなり大変な作業でしたが、情報収集力や整理する力が身に付いたと思います。模擬授業を数多く経験することで、臨機応変に対応する力も身に付いていき、主体的に行動し、学び取る力が養われたとも感じています。
3年次には、特別支援学校の実地訪問を経験しました。生徒一人ひとりに合わせて応対を変える先生方の姿勢や、明るく楽しそうな授業づくりは大変参考になりました。私も同じように一人ひとりに合わせた応対を試みましたが、正直なところかなり難しかったです。初対面でまだ信頼関係が築けていないので、当然と言えば当然のことですが、一人ひとりの個性をしっかり見る意識が足りていないことに気付き、それぞれの個性に目を向けて育んでいく大切さを実践の中で教わりました。こうした体験を通して実践的な指導方法に触れられたのは、とても価値のあることだと思います。
また、「先生の寺子屋」というサークルにも参加し、教職課程の仲間と日々、情報交換をしています。OB?OGの教員を招いて現場のリアルな話を聞いたり、zoomでオンラインの勉強会を開いたり、自己研鑽を積む機会が増えました。
これからも積極的にさまざまな経験を積み重ね、主体的に学ぶ楽しさや大切さを学校現場の指導に活かしていきたいです。