貴重資料紹介

間島地方は、現在の中国東北部（旧満州）の東にあり、ロシアと朝鮮民主主義人民共和国と国境を接する地域である。「間島問題史料」は、1921～1930 年頃にこの地方で日本の領事館勤務の伊地知吉次氏が収集し、残した文書類である。
これら文書は、『満州事変前夜における在間島日本総領事館文書 : 在鉄嶺日本領事館文書?在広東日本総領事館文書』上?下、 大阪経済法科大学間島史料研究会編. （大阪経済法科大学出版部）にまとめられている。

アメリカ合衆国の連邦議会議事録である。一般に、Congressional Recordといわれているが、この刊行物は、Annals of the Congress of the United States : 1st Congress through the 18th Congress, 1st sessionというタイトルで、1789年(第1回)に創刊され、次に、1825年創刊のRegister of debates in Congress、その後、1833年創刊のCongressional globeとなり、現在まで刊行中のCongressional Recordと変遷が行われている。本学が所蔵して貴重書庫にあるのは、前２誌と同誌の1900年までである。

「社会主義とアナキズム史の文献と冊子集」と総称される、二千数百冊に及ぶ一大コレクションである。主に18～19世紀のドイツにおける社会主義?アナキズム関係の書籍類である。詳しくは、川久保公夫「ドイツ社会主義思想史の文庫について」『楽音』No.13, pp.11-2（1987年）を参照のこと。

『李朝實録』は、太祖（1392年～1398年）から純宗（1907年～1910年）までの、27代にわたる王朝実録であり、 400巻からなる。ただし、哲宗（1849年～1863年）までの25代にわたる実録は、李朝時代に編纂されたものであるが、『高宗実録』および『純宗実録』は、朝鮮が日本の植民地下にあった1930年～1935年頃に、『承政院日記』『日省録』などをもとにして編纂されたものである。なお、各巻毎に翻訳文と原文（漢文）が掲載されており、容易に対照ができるよう考慮して、編集されている。